おもてなしLADYSのホンネ

おもてなしレディースとは?

 ShinjoOmotenashiLadiesは、主に海外から嫁いできたお嫁さん達が母国語を使い新庄に訪れた方をおもてなしするボランティア団体です。

 個性豊かな14人で活動しており、対応言語は英語、中国語、台湾語、韓国語です。最上地域に住んで約30年という年月から、新庄弁、風習、文化が自国のものより染みついており、新庄へ訪れる方を笑顔にしたいという思いで活動しております。

一人でも多くの方に新庄の良さを知って頂ける様に、今後も頑張っていきたいと思います。

おもてなしレディースのホンネ

Q:新庄に来たときのことを教えてください。
〈Sさん〉

平成2年に新庄へ来ました。新庄に来たきっかけは結婚。結婚の前に1度新庄に来たことがあります。そのときは飛行機で新潟まできて、それから車で。当時は仙台空港がなかったから。新庄に来たばかりのころは、前も後ろも右も左もわからなかった。新庄の事も全く知らなかった。知り合いに新庄の方がいてそのつながりでお見合いして結婚しました。もともと住んでいるところも田舎だったから新庄の環境には抵抗はなかったです。日本語は市民プラザで習いました。柴田先生という方。お茶の文化も柴田先生の奥さんが教えてくれました。当時は私のほかにも新庄に来た外国人が結構いました。あとは家で話して勉強していましたね。間違っていたら周りの人が直してくれました。

韓国では「食べる」と「飲む」の区別がないんです。あとは、日本的だと思ったのは「シャワー浴びる」これは韓国では「お風呂に入る」「体を洗う」と言っていましたね。私は言葉が通じなくても新鮮に感じました。いろんなことが新鮮でストレスを感じることはあまりありませんでした。逆に日本に馴染んできてからの方が悩みました。特に仏壇の作法…。韓国にはない文化です。韓国では亡くなった人とは距離を置きますので。日本は亡くなっても距離が近く(心の)一緒に生きるという考えですからね。そういう部分で言えば、日本は先進国なのに、昔のことやものを大事にするイメージです。仏様、お寺、作法などで特にそう感じます。車の免許は韓国で取ってきました。国際免許です。父が免許取ってないとだめだと教えてくれましたから。私が行く場所は田舎と分かっていたから、その辺の準備をしてきました。畑仕事はどんどんやろうという姿勢で取り組んできました。仕事は昔のウェルマートで野菜のパック詰め等をしてから、いまはヨークベニマルで働いています。

〈Nさん〉

平成8年に新庄に来ました。私は仙台空港経由(笑)新庄のイメージは山、田舎、何もない(笑)。私が想像しているような都会的な街ではなかったです。なぜなら、私はもともと住んでいたのが都会でしたから。新庄に来てから5年くらいは環境が落ち着かずにストレスを感じることもありましたし、母国へ帰りた位と思ったこともあります。ただ、嫁いだ家族はとても優しかったですし、地域の人も優しかったです。だけど、車がないとどこにも行けない、バスも電車もあまりない、私一人では自由にどこにも行けなかったことは困りました。。旦那も仕事で日中はどこにも行けない…。だから免許が欲しくて、こちらに来てから免許を取りました。私が嫁いだ家では畑仕事はさせてくれなかったです(笑)。

Q:子供たちを育てる上で考えていたこと、困ったことはありましたか?
〈Sさん〉

学校のイベントや部落の行事などには積極的に参加しました。韓国のことを紹介する1日講師をやったこともあります。チマチョゴリを着て、韓国語の話をしたり、チヂミを作ったりしました。学校のPTA活動もしましたし、婦人消防団にも入っていたんですよ。外国で生活するにあたり、「悪いことはしない」「積極的に地域にかかわる」と考えていました。今と違って、昔はまだ「外国人」にいいイメージはなかったと思いますから。

〈Nさん〉

子供を育てるにあたり、教育委員会や教育機関に相談したことはあります。その時は親身になって対応してもらって、とても安心した記憶があります。

Q:昔に比べて地域の人と関わる機会が減りました。情報はどのように収集していますか?
〈Sさん〉

積極的に周りの人と話すことです。コミュニケーションをとって、自分の耳で情報収集をしています。市報は…あんまり見ないですね。自分が困ったときにはまず家族に相談しています。家族が一番大事です。

〈Nさん〉

市報はたまに見ます。私の情報源は家族です。わからないことは自分で市役所に聞きに行きました。自分で確認するのが一番だと思います。市役所の方は私たち外国から嫁いできたお嫁さんたちにすごくよくしてくれました。日本語教室も公民館で週1回開催してくれて。当時10何人で勉強していましたね。その人たちとは今も繋がりがあっていろいろ教えてあげたりしていますよ。

Q:日本の食べ物はどうですか?
〈Sさん〉

梅干しはちょっと苦手です。

〈Nさん〉

日本に来て最初の頃、納豆にびっくりしました。その時はちょっと食べれなかったけど、今はおいしく食べてます。

Q:なぜおもてなしレディースとして活動しようと思いましたか?
〈Sさん〉

「誰かの役に立ちたい」と思って、やろうと思いました。戦国時代の武将や歴史を学ぶうちに新庄の歴史にも興味がわいてきました。韓国と日本で暮らした経験がある自分だからこそ、外国人の立場で新庄の魅力を伝えられると思います。新庄は厳しい冬が毎年やってきますが、地域や住民が一体となって乗り越えて、新庄まつりという大きなお祭りを新庄が一つになって行うという、住んでいるからこそわかる魅力を知ってもらいたいです!

〈Nさん〉

新庄に来た頃、周りの方々に助けられ、今日まで生活して来れました。助け合いの精神が根付くこの地域の良さを伝えたいと思いました。一緒に台湾に新庄のPRに行けたことも楽しかったし、自分が新庄の力になれていると感じました。コロナが収まり、また観光客の皆さんが来てくれるようになるまでお店を続け、新庄のおいしいものでおもてなししたいと思います!